時間を生み出す病院業務改善:薬剤師の残業削減とチーム医療促進

2026/3/3

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はじめに

病院に勤務する薬剤師のみなさまの中には、「日々の業務に追われてなかなか定時で帰れない」「残業時間が多くて疲弊している」といった声をよく耳にします。実際の医療現場では、医薬品の在庫管理や調剤、患者さんへの服薬指導だけでなく、複雑な書類作成や他職種との連携対応など、想像以上に多岐にわたる作業が求められているのが現状です。

こうした状況が続けば、仕事量がキャパシティを超え、やむを得ず残業せざるを得なくなるケースも多いでしょう。さらに、医療安全や患者さんへの十分なフォローを行うためには集中力が欠かせませんが、慢性的な残業はスタッフの疲労を増大させ、医療ミスにつながるリスクも高めかねません。

本記事では、薬剤師の残業が増える背景を分析し、業務改善による時間削減の具体策をご紹介します。また、チーム医療を強化することで薬剤師の負担が軽減される仕組みや、ITツール・DX(デジタルトランスフォーメーション)の活用事例についても触れていきたいと思います。少しでもヒントを得ていただき、業務効率化と医療品質の向上につなげられれば幸いです。


薬剤師の残業の現状と課題

実際に病院薬剤師の残業が増えているのは、多くの統計調査や現場の声が示すところです(令和5年 賃金構造基本統計調査)。近年、高齢化の進行や新薬の開発・承認スピードの加速などにより、業務量は増加の一途をたどっていると言われます。とりわけ24時間365日体制の病院では、夜間や休日も急な対応が必要になることが珍しくありません。

残業が慢性化する最大のデメリットは、スタッフの疲労度が増大してしまう点です。疲れが溜まった状態では、患者さんへの服薬指導や安全管理にも支障が出るおそれがあります。また、プライベートの時間を十分に確保できず、リフレッシュする機会が失われることで、離職率の上昇やスタッフの人材確保が難しくなることも考えられるでしょう。

さらに、薬剤師が本来注力すべき臨床業務(患者さんとの面談や処方設計への助言など)が、在庫管理や書類作成など事務的なタスクに奪われる形になり、専門性を十分に発揮できないケースも見受けられます。このように、残業問題は単なる働き方の課題にとどまらず、病院全体の医療品質や患者サービスにまで影響を及ぼす重大なテーマとなっています。


残業の主な原因を分析する

1. 人手不足と担当業務の偏り

医療機関全般に言えることですが、病院薬剤師は常に人手不足に悩まされがちです。特に急性期病院などでは、患者数が多く業務負担が大きいため、限られた人数で回さなければならない状況が生じやすいでしょう。結果として、一人ひとりが複数の担当業務を抱え、時間外労働に頼らざるを得ない構造が生まれます。

2. 調剤業務や服薬指導の煩雑化

調剤や服薬指導は、薬剤師のコア業務のひとつです。患者さんごとに異なる処方、ジェネリック医薬品の活用、相互作用の確認など、注意すべきポイントは多岐にわたります。電子カルテや処方支援システムが整備されていない、あるいはシステムが不十分だと、どうしても時間がかかり残業に結びつきやすくなります。

3. コミュニケーション・情報共有不足による重複作業

薬剤師同士や看護師、医師との情報連携がスムーズでない場合、同じ処方内容を二重に確認したり、引き継ぎがうまくいかずダブルチェックが必要になったりすることがあります。こうした重複作業が積み重なると、やはりロスが多くなり、残業へ直結していくのです。

4. 書類作成・在庫管理など事務作業の負担

厚生労働省への報告書類の作成、医薬品在庫の登録、請求関連の事務処理など、薬剤師には医療行為以外の業務も数多く存在します。紙ベースの作業が多い病院や、担当者が限られている現場では、これらの事務的なタスクが想像以上に残業時間を生んでしまう傾向があります。


業務改善策の具体例

1. タスクシェア・タスクシフトの推進

薬剤師が担うすべての業務を見直し、看護師や事務スタッフ、薬剤師補助者などと適切にタスクを分担することで、負荷が大幅に軽減される可能性があります。たとえば、在庫の補充や書類作成などは事務スタッフと協力し、薬剤師は専門性の高い業務に集中できる体制を整えるとよいでしょう。

2. 資材・在庫管理システムなどの導入

医薬品の在庫管理をスプレッドシートや手書き台帳で行っていると、担当者の負担が大きくなりがちです。自動で入出庫を記録するシステムや、バーコード・RFIDを活用した在庫管理ができれば、手作業のミスや煩雑さを減らすことができ、残業の原因を取り除く大きな一歩となります。

3. 診療科や看護師との情報共有の効率化

日々の業務では、医師や看護師とのやりとりが非常に重要になります。たとえば、診療科ごとにチャットツールなどを利用したミーティングの場を設けることで、簡単な問い合わせや情報共有をスピーディーに行うことが可能です。現場レベルで連携が強まると、重複作業や無駄なやり直しが減り、時間のロスも抑えられます。

4. eラーニングやオンライン研修の活用で教育コストを削減

新人薬剤師の教育やチーム内の研修に対して、オンラインで完結できるコンテンツを導入する方法も有効です。集合研修の時間や場所の制約が減るため、スタッフが空き時間を使って学習しやすくなります。研修の準備や資料づくりがオンライン化できれば、指導担当者の負担も減少し、結果的に残業削減につながる可能性が高いです。


チーム医療の強化がもたらす効果

1. 多職種連携による業務分担と負担軽減

薬剤師が一人で抱え込まず、多職種や部署と上手に分担することで、お互いの専門性を活かした効率的な業務体制が築けます。患者さんにとっても、薬剤師だけでなく看護師や管理栄養士など、さまざまな専門家の視点が加わることで、より安全かつ質の高いケアを受けられるメリットがあります。

2. 相互チェック体制で医療安全と品質向上

複数の職種が関わることで、ミスや漏れを早期発見しやすくなります。「ダブルチェック」や「多角的な視点による検証」が当たり前の文化になると、一人ひとりの負担も減り、医療過誤のリスク低減にもつながるでしょう。結果的に、トラブル対応に費やす時間やコストが削減される効果も期待できます。

3. スムーズなコミュニケーションによる時間創出

チーム医療が機能している現場では、定期的なカンファレンスや情報共有ツールをフル活用しているケースが多いです。お互いに顔が見える連携ができていると、「明確な指示がない」「連絡が遅れる」といったタイムロスを防ぎやすく、日々の残業削減にも大いに貢献します。


ITツールやDXの活用事例

1. 電子カルテ・処方支援システムの高度化

電子カルテや処方支援システムが進化している医療機関では、薬剤師が処方内容をチェックしやすく、情報の検索や患者履歴の確認にかかる時間が大幅に短縮されます。また、薬剤情報の自動照合機能などにより、相互作用チェックも効率的かつ安全に行えるようになるでしょう。

2. 薬剤師向けのタスク管理ツール・チャットツール活用

調剤室内のコミュニケーションに専用のチャットツールを導入すれば、口頭や電話でのやりとりに比べてログが残るため、見落としや二重対応を防ぎやすくなります。また、タスク管理ツールを導入して「担当者」「締め切り」「進捗状況」を可視化すれば、チーム全体で業務を俯瞰しながら残業を防ぐことが可能です。

たとえば、院内スタッフ間のコミュニケーションを一元化できるグループウェアを活用すれば、異なる部署同士でもスムーズに情報共有ができ、限られた時間を有効に使えるようになります。

3. AIやRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)の導入

一部の医療機関では、AIやRPAを用いた自動化ツールを活用し、請求書類の作成や在庫データの入力など定型的な作業を省力化しています。これにより、薬剤師がより付加価値の高い業務に時間を割けるようになり、残業の削減に成功している事例も報告されています。


まとめと今後の展望

薬剤師の残業を減らすには、まずは業務の見える化と優先順位の整理が不可欠です。タスクシェアやチーム医療の推進によって「誰が何を」「どの程度の時間で」行っているのかを把握し、多職種と連携しながら負担を分散させることで効果が期待できます。また、ITツールやDXの活用は、事務作業やコミュニケーションの効率化に大きく寄与し、時間を生み出す原動力となるでしょう。

もし、病院内のコミュニケーション強化や業務効率化にご興味がありましたら、チャット機能を含むグループウェアの導入も検討されてみてはいかがでしょうか。多職種連携をサポートする仕組みが整っていれば、残業削減や医療の質向上にもつなげやすくなります。

たとえば、Dr.JOYのグループウェア では、医師や看護師、薬剤師などが簡単に情報共有しあえるチャットやスケジュール管理などを一括で利用することができます。院内連携の煩雑さを解消し、限られた人員でも効率的に業務を進めやすくなるため、忙しい職場にとって大きな助けとなるでしょう。


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