「あのMRさん、誰だっけ?」をなくす!薬剤部向け名簿管理のベストプラクティス

2025/5/12

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はじめに:薬剤部でよくある「担当者不明」問題

「あれ、この薬の問い合わせ、どのMRさんに連絡すればよかったっけ…?」

薬剤部で勤務していると、このような場面に遭遇することが少なくありません。特に、多くの製薬会社のMR(医薬情報担当者)と接する機会がある薬剤部では、担当者情報を正確に把握しておくことが、日々の業務を円滑に進める上で非常に重要です。

しかし、実際には「担当者が誰だかわからない」「連絡先がわからない」といった問題が起こりがちです。名刺入れをひっくり返して必死に探したり、過去のメールを検索したり…といった経験がある方もいらっしゃるのではないでしょうか。2024年度版「MR白書」*¹によれば、2023年のMR数は全体で46,719名であり、10年連続で減少しています。前年度比6%減という減少幅は、過去10年で2番目に高い数字です。このようなMR数の継続的な減少と担当領域の再編により、MR担当者の変更がより頻繁に発生しており、適切な名簿管理の重要性はますます高まっています。

名刺での管理は、一見手軽なように見えますが、紛失のリスクや情報の更新が難しい、検索性が低いといった課題があります。このような状況を放置しておくと、問い合わせ対応の遅れ、確認作業の増加つながる可能性があります。

本記事では、薬剤部における企業担当者名簿管理のベストプラクティスをご紹介します。名簿管理の重要性を再認識し、今日から実践できる具体的な改善策を学ぶことで、薬剤部全体の業務効率を向上させましょう。


なぜ「担当者不明」が起こるのか?

「担当者不明」という問題は、なぜ起こってしまうのでしょうか? 主な原因として、以下の5つが考えられます。

1.名簿が最新の状態に保たれていない(更新ルールの不在)

・MRの異動や担当変更があった際に、名簿の情報が更新されていない。

・更新ルールが明確でないため、誰が、いつ、どのように更新するかが決まっていない。

2.名簿が使いにくい(検索性が低い、情報が不足している)

・名簿がExcelや紙で管理されており、検索に時間がかかる。

・名刺での管理が主で、一部の人しか把握していない。

・必要な情報(連絡先、担当エリア、専門領域など)が不足している。

3.名簿の存在が周知されていない(一部の人しか使っていない)

・名簿が共有フォルダに保管されているが、存在が知られていない。

・一部のスタッフしか名簿を利用していない。

4.担当者変更時の引き継ぎが不十分

・担当者が変更になった際に、十分な引き継ぎが行われていない。

・新旧担当者間での情報共有が不足している。

5.名簿管理が属人的になっている(特定の担当者しか把握していない)

・特定のスタッフだけがMRとの連絡を担当している。

・そのスタッフが不在の場合、他のスタッフが対応できない。



名簿管理のベストプラクティス:今日からできる改善策

それでは、具体的にどのように名簿管理を改善すればよいのでしょうか? 5つのベストプラクティスをご紹介します。

1.名簿の項目を定義する:何が必要な情報か?

まずは、名簿にどのような項目を含めるかを決めましょう。

  • 必須項目

    氏名(ふりがな)

    会社名

    部署名

    役職

    連絡先(電話番号、メールアドレス)

  • あると便利な項目

    担当エリア

    専門領域

    過去の面会履歴

    製品情報

    その他メモ(個人的な特徴など)

必要な情報を過不足なく盛り込むことで、名簿の利便性が向上します。

2.名簿の更新ルールを明確にする:誰が、いつ、どのように?

名簿を常に最新の状態に保つためには、更新ルールを明確にすることが重要です。

  • 更新担当者を決める(例:薬剤部長、主任、情報担当者など)

  • 更新頻度を決める(例:毎月、四半期ごと、担当者変更時)

  • 更新方法を決める(例:担当者からの連絡、定期的な確認メール、Webサイトでの確認など)

ルールを明確にすることで、名簿の更新漏れを防ぐことができます。

3.名簿へのアクセス方法を統一する:どこで、どうやって見られる?

名簿を作成しても、必要な時にすぐにアクセスできなければ意味がありません。

  • 共有フォルダに保存する

  • クラウドストレージ(Google Drive、Dropboxなど)を利用する

  • 専用の名簿管理ツールを導入する

などの方法で、薬剤部内の誰もが簡単にアクセスできるようにしましょう。

4.担当者変更時の引き継ぎを徹底する

担当者が変更になった場合は、新旧担当者間で確実に引き継ぎを行いましょう。

  • 引き継ぎチェックリストを作成する(名簿の更新状況、連絡先、注意事項など)

  • 新旧担当者同席での挨拶の場を設ける

  • 新担当者への名簿のアクセス方法を伝える

これらの対策により、担当者変更による混乱を防ぐことができます。

5.名簿管理を「見える化」する:運用状況を共有し、改善につなげる

名簿管理の運用状況を定期的に確認し、改善につなげることが重要です。

  • 定期的な見直し会議を実施する(例:月に一度、四半期に一度)

  • 名簿の利用状況を確認する(アクセスログ、アンケートなど)

  • 問題点があれば、改善策を検討する

「見える化」することで、名簿管理の質を継続的に向上させることができます。


名簿管理と連携したコミュニケーションの工夫

名簿管理を徹底するだけでなく、MRとのコミュニケーション、さらには薬剤部内の情報共有を円滑にするための工夫も重要です。

1.コミュニケーションツールの活用:名簿と連携できるツールとは?

近年では、名簿管理と連携できる便利なコミュニケーションツールが登場しています。

  • チャットツール(Slack、Chatworkなど):MRとの個別連絡やグループチャットに活用

  • グループウェア(Google Workspace、Microsoft 365など):名簿共有、スケジュール共有、情報共有に活用

  • 名刺管理ツール(Sansan、Eightなど):名刺情報をデジタル化し、名簿として活用

これらのツールを活用することで、より効率的なコミュニケーションが可能になります。さらに、Dr.JOYのように、これらの機能を兼ね備え、薬剤部内の情報共有基盤としても活用できるシステムも登場しています。


2.薬剤部内の情報共有基盤としてのシステム活用

名簿管理機能に加え、以下のような機能を備えたシステムを導入することで、薬剤部内の情報共有はさらに強化されます。

  • お知らせ機能:MRからの連絡事項や医薬品に関する最新情報を、薬剤部全体に迅速に周知できます。

  • スケジュール共有機能:MRとの面会予定や会議のスケジュールを共有し、ダブルブッキングなどのミスを防ぎます。

  • ドキュメント管理機能:添付文書やDI資料などを一元管理し、必要な時にすぐに参照できます。

  • ワークフロー機能:各種申請・承認プロセスを電子化し、業務効率を向上させます。

  • ユーザー間でメッセージを送れる機能:院内での連絡調整等が可能です。

これらの機能を活用することで、「言った・言わない」のトラブルを防ぎ、情報伝達のスピードと正確性を高めることができます。また、紙の資料を削減し、ペーパーレス化を推進することも可能です。

3.定期的な情報交換の場を設ける:朝礼やミーティングでの共有

システム活用に加え、従来からの情報交換の場も重要です。朝礼やミーティングなどの場で、MRに関する情報を共有することも有効です。

  • 新製品情報の共有

  • 担当者変更の周知

  • 面会スケジュールの調整



まとめ:名簿管理は薬剤部全体の業務効率を上げる

本記事では、薬剤部における企業担当者名簿管理のベストプラクティスについて解説しました。

名簿管理は、一見地味な作業に思えるかもしれません。しかし、名簿管理を徹底することで、

  • 「あのMRさん、誰だっけ?」問題を解消できる

  • 問い合わせ対応がスムーズになる

  • 情報共有が促進される

  • 医療安全の向上に貢献できる

  • MRとの良好な関係を築ける

など、薬剤部全体の業務効率を大幅に向上させることができます。

ぜひ、本記事で紹介したベストプラクティスを参考に、自院の名簿管理を見直してみてください。さらに、薬剤部内の情報共有基盤を強化し、業務効率を向上させたいという方は、こちらのサイトもご覧ください。名簿管理はもちろん、薬剤部全体の業務をサポートする多様な機能で、皆さんの業務負担を少しでも軽減し、より安全に業務を遂行できる環境を実現します。

[出典元]
*¹ 公益財団法人 MR認定センター MR白書

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