ビーコンで医師の勤務状況の見える化が可能に─岡崎市民病院でのビーコン勤怠管理導入事例

2025/8/19

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岡崎市民病院 院長 小林 靖 様にインタビューを行いました。

本記事は、インタビューの文字起こし記事です。動画版はこちら

※以下敬称略とさせていただきます


岡崎市民病院

1948年に開院し、1998年12月に現在の場所に新築移転しました。2014年に新棟(西棟)を、2015年には救急棟を新設し、救急病棟も開設しました。現在は680床の病床数を誇り、岡崎市(人口38.2万人)と隣接する幸田町(人口4.2万人)の42万人の医療圏において唯一の三次救急病院として、急性期医療を提供しています。毎日1,200人を超える外来患者さんが受診しています。


ー貴院の医師職員数を教えてください

小林:現在、勤務医は全体で277名、うち常勤が208名、そして非常勤が69名となっております。


ー適用水準および、宿日直許可の取得有無を教えてください。

小林:当院は令和6年、今年度からB水準適用を受けております。

そして、宿日直許可については、産婦人科のみ取得することで、他の科はB水準の宿日直許可がない形で宿日直をやっていただいている形になっております。

昨年度の時間外勤務の実績としましては、年960時間を超過した医師が19名、年1,860時間を超過した医師はいませんでした。


ーシステム導入前は、どのように医師の勤怠管理をしていましたか?また、何に課題を感じシステム導入を検討しましたか?

小林:まず、働き方改革が2024年から始まるということがありますので、まずICカードによる打刻という形で、当院もともと全くそういうタイムカードも何もなく、自己申告制に近い形で勤怠管理をしていたので、これではまずダメだろうということで、Dr.JOYさんのICカードで打刻するシステムという形でまずやってみようということで取り入れたのが最初でしょうか。

ただ、ICカードを特にドクターできちっとやってくれた方もたくさんおられたんですが、やらない人はとことんやらないとか、そういうことがありまして、全体で見ると、ちょっとこれでは労働基準監督署から見ていただいて、良いとは言ってもらえない状況でしたので、このままではダメだろうなということで、何かもう少し自動的に医師の勤怠管理をできる方法はないだろうかということで、検討を始めたというところだったかと思います。

小林 靖 院長

ー 数ある勤怠システムがある中で、Dr.JOYを選んだ理由を教えてください

小林:これもひとまずは、「なるべくオートマチックにできる方法がいい」ということで、スマートフォンを使う方法とか、いろんなものがあるというのは聞いておりまして、「働き方改革推進ワーキング」の方でいろいろ検討していただいて、恐らくインターネットでの情報主体とかメーカーさんのお話を聞いたりとかしてやってる中で、一番安定して使えるのがDr.JOYさんの「ビーコン」によるシステムだろうということで、これを導入しようと決めたと思っています。

ー いつ頃、ビーコン勤怠管理システムを導入しましたか?

小林:令和6年から始まる「働き方改革」に合わせて、その前には必ずきちっと稼働できる状態を達成したかったので、2023年8月からまず幹部職員が(ビーコンを)持って、実際にビーコンが正しく記録されているかをチェックするために8月から導入してデザインのチェックをして、大体良いだろうということで、2024年1月から働き方の始まる年の3ヶ月前、その時から医師にも携帯していただいて、記録を取り始めました。

ー 何名の医師がビーコンを所持していますか?

小林:常勤医として働いている209名のドクターに持っていただいて記録していくことになっております。(※正規職員に準ずる勤務を行う医師1名を含む)


ーシステムを導入して、課題は解決しましたか?

小林:「いつ病院に来ていつ帰ったか」については、ビーコンを皆さん持っていただいて、正しく病院に入って出ていっていただいているので、これについてはかなり改善されました。最初の目的は簡単にクリアできたかなというところがありますね。

ー システム導入前と導入後では何が一番変化しましたか? 

小林:一番は事務手続きが非常にスムーズになったというのが一番だと思います。
やっぱり、どのドクターがどのぐらい働いているかっていうのが割合早く、月の途中でも大体分かるので、病院全体の労働状況というのが、医師の労働状況がかなりリアルタイムに近い形で把握できたってのは大きなことだなと思ってます。

ー これまで自己申告制だった残業申請についてはいかがですか?

小林:そうですね、これもかなり改善されましたね。実際、今までは自己申告制で紙で記入して出してたので、毎日出す人もいれば、月末にまとめて出す人とか当然いますし、ものすごく遅れて出す人とかメチャクチャで。

だから本当にトータルで職員・スタッフがどういう時間外労働をしているか把握するのはすごい苦労したんですよね。月末締切が近づくと事務の人にすごく負担がかかっちゃってましたし、リアルタイムで全然分からないということがあったので、恐らくその形では「働き方改革」の求められる水準を突破しないだろうというのは強く感じたので、ビーコンを入れて本当に助かりました。


ー システム導入するにあたり、現場の医師からどんな意見が上がりましたか?

小林:まず最初は、管理をされるという抵抗が圧倒的に強かったです。

「そこまで管理をされなきゃいけないのか」と。やっぱりドクターって自由度を重んじる方が多いので、それを説得するのが大変ではあったんですけど、現実的にはやはりICカードの打刻では十分なデータが来ないわけですし、何をやってるかが全然分からないというのが事実だったので、これはもうきちっとしないと労働基準監督署の要求に応じることはできないっていうことを明確に皆さんに伝えて、従ってもらうようにお願いしたと。

個々の統括部長・各科のトップとは定期的にお話をするんですけれども、その場でそのことは僕の方からお話して理解を求めて、嫌がる方に対しても、これはもう世の中の流れで、どこの大きな病院も必ず今後こういうシステムが導入されてやっていくので、ここででやろうがやらまいが、「必ずどこの病院に行こうがやることですよ」ということで導入に至ったというのがあって、そこが一番強かったですね。

ただ(ビーコンを)着けちゃえば、あとは意外と抵抗感はなくて、紙で出してゴチャゴチャするよりは簡単で良いっていうのが、自分が実際に後で振り返って、ビーコンだと「どこの時間でどこにいた」と分かるので、実際に「自分はここでこれやったな」ということが振り返りやすいという意味で、申請のところとかについては、強い不満は出なかったですね。

ただやっぱり上が承認するところを頻繁にやってもらわなきゃいけないですとか、そこがちょっと面倒だっていうことはありましたけど、それ以外のところについては、意外と「一旦管理されることを得た」っていう気持ちを除けば、意外とスムーズでした。

ービーコンを導入したことで、医師の業務負担の軽減にもつながりましたか?

小林:ひとまず事務手続き上、毎日細かく紙に書かなくても、後でちょっと振り返りながら正しい時間を後でアプリ上でチェックできますし、またそれを上がチェックできますので、特定のドクターが時間が長い時は少し他のドクターに仕事を振るとか、調整がしやすくなったのもありますよね。すごく大きかったと思います。

ーシステムの中で、人事労務担当の方から好評いただいている機能はありますか?

小林:これは人事の方もそうですし、我々幹部層からしても「代償休息」っていうのがなかなか普通のシステムでは把握できないので、これがすごくほぼ自動計算で出てくるのが物凄く助かっていて、これをベースに「あなたはこれだけ休んでね」ってことを明確にできるので、これはもうちょっと他のシステムでは簡単にはできなかったと思うので、これはすごく助かっています。


ーシステムを導入して見えてきた新たな課題はありますか?

小林:まず端的に言って、紙で出した時に比べると、自動的に記録されてる分、若干時間外が増える傾向にあって、これはちょっとしょうがないんですけどね。

ここはちょっと、どこの病院の導入当初はちょっと増える傾向があると。

ただ、内容が把握できてるので、もうちょっと短縮してねってことが客観的な数値に基づいてドクターに言えるので、ある意味、今後の時間外の労働削減にはこういうシステムがあることが非常に有用だと思ってます。

一時的に増えたとしても、今後は削減が可能だなと思って。医師はやっぱり客観的なデータに弱いので、口頭で漠然と「減らしてね」って言ってもダメなんですよね。「あなたはここが長いのでここ何とかなりません?」とか、「特定の曜日だけすごく長くなっちゃってるのは何なの?外来の後に検査で入ってるの?」とか、いろいろ細かいことをチェックできるので、そういう客観的な指標をもとにドクターと面談できるという意味では、今後時間が削減できる可能性を非常に大きく広げたなと思っております。


ー弊社のビーコン勤怠管理システムは、どんな課題を持っている病院の役に立ちそうですか?

小林:圧倒的に勤務間インターバル・代償休息の「与える」「与えない」の判断とかの、リアルタイムに時間が把握できるのも素晴らしいですし、あと、(面接指導が必要な)面談の候補者も月の途中で比較的早くわかるので、迅速に対応して、ちょっと注意勧告、「今月働きすぎだから気をつけてね」とか、診療科の方にも「ちょっと他のに仕事を振ってね」って言えるので、そういう意味ではこのバランスの取れた働き方につながっていくんじゃないかなと思っております。

ー医師の働き方改革について残る課題は何でしょうか。

小林:当院は現在B水準ですけど、国の方では2035年にはB水準を全てA水準にしなさいとなってるので、今960時間働いちゃっている人を全て無くさなきゃいけないわけです。

そこをどういうふうに、タスクシフトとかそういうこともありますけども、人員のこと、人員を増強する、あるいは業務をどう削減するかとか、本当にこれ日々細かく取り組んでいかないと、おそらく10年後に間に合わないので、この辺が大きな課題かなと思っていますが、ただ、ビーコンを入れることによって一人ひとりの働き方がしっかり分かるという意味では、どこにメスを入れるべきか、どこに対処すべきかは方針を立てやすいんじゃないかなと思っていますので、日々少しずつ各診療科と相談しながら、少しでも時間が短くなるように努力しているところでございます。

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