- はじめに
- ICTで変わる薬剤師コミュニケーションの今
- 1.“口頭コミュニケーション”だけで乗り切るのは大変
- 2.ICTが医療現場でも当たり前に
- “話さない”コミュニケーションで広がる可能性
- 1. 伝え忘れ・聞き忘れが激減
- 2. 相手のスケジュールに左右されにくい
- 3. 誤解やミスを防げる
- ICTが役立つ具体的シーン
- 1.病棟スタッフとの問い合わせ
- 2.医師への疑義照会や相談
- 3.薬剤部内でのノウハウ共有
- ICTを使いこなす3つのポイント
- 1. 最初は無理せず、慣れやすいところから
- 2. 曖昧な表現を極力避ける
- 3. 緊急連絡は別チャネルを用意
- Dr.JOYをはじめとする事例紹介
- <まとめ>ICTで“話さない”コミュニケーションを味方に
はじめに
薬剤師として働く中で、「患者さんへの服薬指導はまだしも、他部署とのやりとりが苦手」「対面での細かな相談がうまくできない…」と悩んでいませんか?
近年、医療現場でもICT(情報通信技術)を活用したコミュニケーションが一般化しつつあります。電子カルテの導入率は2023年時点で全国の医療機関の約90%に達しており、オンライン診療の実施医療機関数も増加傾向にあります(厚生労働省「医療施設調査」より)。
チャットやオンラインツールを活用することで、口頭でのやりとりに苦手意識がある方でも、スムーズかつ正確に情報共有が可能になります。本記事では、他部署との連携に不安を感じる薬剤師に向けて、ICTを活用した“話さない”コミュニケーションの魅力に迫ります。
ICTで変わる薬剤師コミュニケーションの今
1.“口頭コミュニケーション”だけで乗り切るのは大変
医療現場では、多職種間の連携が不可欠です。特に病院や大規模な薬局において、薬剤師は医師、看護師、検査技師、事務スタッフなどと頻繁に情報交換を行いますが、情報伝達の手段やタイミングの違いから、コミュニケーション上の課題が生じることがあります(日本薬剤師会「薬剤師の業務と多職種連携に関する調査報告」より)。
「自分から声をかけに行くのが苦手」「聞きそびれたことを後から確認しづらい」といった悩みを抱える薬剤師も少なくありません。
2.ICTが医療現場でも当たり前に
医療DXの推進に伴い、電子カルテの導入率は上昇し、オンライン診療や遠隔医療の活用が広がっています。ICTを活用すれば、「必要な情報を確実に」「相手の都合を気にせず」伝えることが可能です。
こうしたツールの活用により、業務の効率化や医療ミスの防止につながることが報告されています(厚生労働省「医療現場におけるICT活用ガイドライン」より)。
“話さない”コミュニケーションで広がる可能性
1. 伝え忘れ・聞き忘れが激減
口頭でのやりとりでは、伝えた内容を忘れてしまうことがありますが、チャットなら履歴が残るため、後から確認できて便利です。処方変更や患者さんの検査結果など、医師や看護師に問い合わせる内容を文字で残しておけば、言い忘れや聞き忘れを防ぎ、二度手間も減らせます。
2. 相手のスケジュールに左右されにくい
医師や看護師はもちろん、薬剤師もシフト勤務や夜勤などで勤務時間帯がバラバラなことが多いですよね。忙しさのピークもそれぞれ違います。口頭で話すとなると、相手を探したり、捕まえるタイミングを見計らったりする必要があるため、無駄な時間が発生しがちです。
チャットやオンラインツールなら、相手が手が空いた時に見てもらえますし、返信も必要に応じて落ち着いて書けます。
3. 誤解やミスを防げる
「対面での会話中に、相手の表情や雰囲気でなんとなく話を進めてしまい、後から“言った言わない”になった」なんて経験はありませんか?テキストでやりとりすれば、日時と内容が記録として残るため、後から「あのときはこうやりとりしていたはず」と確認できます。
医療現場では、何気ない行き違いが患者さんの安全に影響するリスクもあるため、正確性を高める手段としてICTを取り入れる価値は大いにあるでしょう。
ICTが役立つ具体的シーン
1.病棟スタッフとの問い合わせ
病棟スタッフと調剤室とのやりとりは頻繁に発生しますが、忙しい現場でたびたび直接話しに行くのは負担です。チャット機能があれば、在庫状況の照会や簡単な処方変更の有無の確認などをサッとメッセージでやりとりできます。急ぎの用件だけ電話や対面で補えば、相手も自分も労力を削減できますよね。
2.医師への疑義照会や相談
複雑な症例の疑義照会や、処方薬の変更提案など、医師との細かな連携でもICTは役立ちます。特に、過去のやりとりを振り返って参考にできるのは大きなメリットでしょう。医師が不在の時間帯や手術中など、直接やりとりしづらい状況でも、一旦テキストで内容を投げておけるのは助かります。
3.薬剤部内でのノウハウ共有
たとえば、薬剤部内だけのチャットルームを作り、新人向けの業務マニュアルや服薬指導のポイントなどをまとめておけば、口頭説明の補助になります。シフトが違うスタッフ同士でも、クラウド上でコメントや追加情報をやりとりできるため、一度作った情報を皆で少しずつ更新していけるのが強みです。

ICTを使いこなす3つのポイント
1. 最初は無理せず、慣れやすいところから
「チャットって使ったことない」「機能が多すぎて難しそう」という人は、まず薬剤部内や自分のチーム限定で使ってみるのがおすすめ。慣れてきたら少しずつ活用範囲を広げましょう。最初から全部署で一斉導入…というのはハードルが高いので、試験運用から始めても十分効果が実感できると思います。
2. 曖昧な表現を極力避ける
テキストは表情や声のトーンが伝わりにくい分、具体的な言葉を使うのが鉄則です。
悪い例: 「〇〇ってどうなってますか?」
良い例: 「本日中に△△(薬品名)の在庫確認をお願いしたいです。数が足りないようなら至急発注します。」
こう書けば相手も返信しやすく、ミスや誤解が起きづらいですね。
3. 緊急連絡は別チャネルを用意
ICT活用が便利とはいえ、すぐに反応が必要な救急案件や重大トラブルには電話や対面で対応する必要があります。院内で「これ以上は対面」「重大事項は電話」「通常連絡はチャット」のように優先順位とルールを明確にしておけば、見落としや混乱も起きにくくなるでしょう。
Dr.JOYをはじめとする事例紹介
医療従事者のための連絡・情報共有プラットフォームとして、多職種連携を支援するサービスはいくつか存在します。その中でも、近年導入が進んでいるのがDr.JOY(https://service.drjoy.jp/) です。院内コミュニケーションに特化した機能を多数備えており、以下のような事例が実際に公開されています。
三重大学医学部附属病院での事例
患者情報の共有、カンファレンスの効率化などが進んだ具体例が紹介されています。東京慈恵会医科大学附属第三病院での事例
救急の連絡を円滑化したり、紙や電話を使わない業務フローを実現したりしている様子が掲載されています。
実際に使用している医療機関では、「連絡漏れが減ってミスを防ぎやすくなった」「対面で確認し合う時間を減らせたので他の業務に集中できる」といった声もあるようです。「医療DX」と聞くと少し大げさに感じるかもしれませんが、必要なときに必要な情報が手元に届く仕組みは、どんな規模の病院や薬局でも役立つはずです。
<まとめ>ICTで“話さない”コミュニケーションを味方に
薬剤師としての業務が多忙を極める中、他部署との連携でさらにストレスがかかると、どうしても疲弊してしまいます。口頭でのコミュニケーションが得意でない方にとっては、ICTを活用して必要な情報を確実に伝え合う仕組みを整えることが大きな助けとなるでしょう。
情報共有や相談はチャットやオンラインで効率化
緊急時と通常時の連絡手段を使い分け
曖昧な表現を避けて書き、ログを活用
こういったポイントを押さえるだけでも、業務上の負担はかなり軽減されます。もし興味を持たれた方は、まずは自分の職場でどのようなICTツールが導入可能か、事例を確認してみるのはいかがでしょうか。
“話さない”コミュニケーション革命は、あなたの職場にもきっとプラスの変化をもたらしてくれるはずです。

Dr.JOY株式会社DS事業部 カスタマーサクセス
長友
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