- はじめに
- 1. 病棟連携における3つの主要な課題
- 1.1. 電話やメールでの情報伝達によるタイムロス
- 1.2. 疑義照会や処方変更時の確認作業の煩雑さ
- 1.3. 業務負担の増加が及ぼす患者ケアへの影響
- 2. 病棟と調剤のコミュニケーションを改善する4つの基本ステップ
- 2.1. ステップ1:情報共有フローの可視化と標準化
- 2.2. ステップ2:病棟スタッフと薬剤師の役割分担の明確化
- 2.3. ステップ3:自動化・リマインダー機能の導入
- 2.4. ステップ4:セキュリティガイドラインに準拠した通信環境の構築
- 3. 実際の事例:病棟と調剤業務の連携改善に成功したケース
- 3.1. 事例1:タスク・シフトによる時間管理の見直し(A病院)
- 3.2. 事例2:調剤工程管理システムの導入(群馬大学医学部附属病院)
- 3.3. 成功事例の比較表
- 4. 病棟・調剤間のコミュニケーション円滑化なら「Dr.JOY」
- 5. まとめ
- 6. よくある質問(FAQ)
- 7. 参考資料
はじめに
病棟と調剤業務の効果的な連携方法とは、情報共有フローを標準化し、医療DXツールを用いてコミュニケーションのロスを削減することです。厚生労働省が推進する「タスク・シフト/シェア」を背景に、医療現場では安全で効率的な情報伝達体制の構築が求められています。病棟業務と調剤業務を両立させることは、医療機関において欠かせない業務の1つです。
しかし、病棟部門と調剤部門がうまく連携できていないと、患者ケアの質が低下したり、業務の効率が悪化したりする可能性があります。
本記事では、病棟看護師と薬剤師間の連絡ミスを防ぎ、業務負担を軽減するための4つの改善ステップと実際の成功事例を紹介します。
1. 病棟連携における3つの主要な課題

1.1. 電話やメールでの情報伝達によるタイムロス
調剤部門と病棟間でのやり取りにおいて、相手の業務状況が分からないまま内線電話をかけたり、メールを送信したりするケースが頻発しています。
さらに、複数の担当者が関わることで「誰が対応しているのか」が把握しづらくなり、確認作業が煩雑化しているのが実情です。
→ 結果:メールの返信漏れや内容の重複が生じ、情報の整理に多大な時間を奪われてしまいます。組織全体の業務効率とコミュニケーションの質が著しく低下することになります。
1.2. 疑義照会や処方変更時の確認作業の煩雑さ
疑義照会などを行う際、薬剤師が医師へ直接確認できず、病棟看護師を経由する「伝言ゲーム」のような状態になることが少なくありません。
また、現場では口頭での指示や手書きのメモが混在しており、情報伝達の手段が十分に統一されていないのが現状です。
→ 結果:正確な情報が伝わるまでに不要なタイムロスが生じるだけでなく、「言った・言わない」といった人為的なトラブルも引き起こしやすくなります。
1.3. 業務負担の増加が及ぼす患者ケアへの影響
これまで挙げたような情報伝達のトラブルや煩雑な事務連絡が積み重なることで、医療従事者は本来の業務以外の対応に多くの時間を奪われてしまいます。
限られた勤務時間の中で、イレギュラーな確認作業に追われる日々が常態化しているケースも見受けられます。
→ 結果:最も重要であるはずの診療や服薬指導など、患者様と直接向き合うための時間が十分に確保できなくなります。
2. 病棟と調剤のコミュニケーションを改善する4つの基本ステップ
病棟と調剤のコミュニケーションを改善するためには、情報共有フローを可視化し、役割分担を明確にした上で、システムによる自動化と安全な通信環境を構築する4つのステップが必要です。

2.1. ステップ1:情報共有フローの可視化と標準化
情報共有フローの可視化と標準化とは、誰が・いつ・どの情報を確認するかをルール化し、業務手順を統一する取り組みを指します。
現状の洗い出し
調剤業務と病棟業務で現在やり取りされている情報の流れを整理します。
タイミングの設定
薬剤の準備状況や、治療経過に関する重要事項を共有する基準時間を設定します。
ツールの統一
連絡手段を統一し、複数の連絡経路が存在する状態を解消します。
2.2. ステップ2:病棟スタッフと薬剤師の役割分担の明確化
役割分担の明確化とは、病棟スタッフと調剤業務スタッフが互いの専門領域を理解し合い、業務の境界線をはっきりさせる考え方です。
調剤業務においては、どのタイミングで病棟スタッフに確認をとるべきかを事前に決めておきます。逆に、病棟看護師側が調剤部門にどの情報を伝えるべきかを認識し、双方が共通のガイドラインを持つことで、業務がスムーズに進行します。
2.3. ステップ3:自動化・リマインダー機能の導入
自動化・リマインダー機能の導入とは、システムが自動で通知を行う仕組みを活用し、人為的な確認漏れを防ぐ対策のことです。
重要な確認事項や期限がある場合、自動リマインダー機能を活用することで、業務の遅延を防ぐことができます。例えば、処方内容の確認や調剤完了の報告をシステム上で自動化することにより、電話などの手動での確認作業を大幅に削減できます。
2.4. ステップ4:セキュリティガイドラインに準拠した通信環境の構築
セキュリティガイドラインに準拠した環境構築とは、厚生労働省の指針を満たした安全なシステム基盤を整備する取り組みです。
医療情報は機密性が高いため、無料のチャットアプリなどの使用(シャドーIT)は避けるべきとされています。暗号化通信やアクセス権限の管理機能が備わった専用ツールを選定し、情報漏洩のリスクを抑えたうえで連携体制を稼働させることが求められます。
3. 実際の事例:病棟と調剤業務の連携改善に成功したケース
理論だけでなく、実際の医療現場でどのように連携改善がなされているのかを知ることは非常に重要です。ここでは、業務フローの見直しや医療DXツールの導入によって、病棟と調剤部門のコミュニケーションを劇的に改善した具体的な成功事例をご紹介します。
3.1. 事例1:タスク・シフトによる時間管理の見直し(A病院)
A病院では、病棟薬剤師が調剤業務に追われ、本来の病棟業務に専念できないという課題を抱えていました。そこで、以下のような業務の集約化とタスク・シフトを実施しました。
外来調剤の移行
新人薬剤師に外来患者の調剤業務を委任し、負担を分散。
注射薬業務の再配置
病棟担当ではない薬剤師へ、注射薬の払い出し業務を移行。
結果
全病棟で1日あたり約1時間の業務時間を創出し、病棟での服薬指導や患者ケアの質が大幅に向上しました。
※詳細はこちら:https://www.hosogi-hospital.jp/upimage/16860410320.pdf
3.2. 事例2:調剤工程管理システムの導入(群馬大学医学部附属病院)
病棟から薬剤部への「薬はまだですか?」という進捗確認の電話が頻発し、双方の業務を圧迫していた事例です。
システムの導入
病棟向け調剤工程管理システムを導入し、処方箋の受付から監査、完了までのプロセスをウェブ上で可視化。
リアルタイム共有
医師や看護師がPCやタブレットからいつでも調剤状況を確認できる環境を構築。
結果
薬剤部への電話問い合わせが激減。業務の分断を防ぐことで、調剤ミスのリスク低減にもつながりました。
※詳細はこちら:https://rfid.toppan-edge.co.jp/example/detail02.html
3.3. 成功事例の比較表
各事例の課題と解決策を以下の表にまとめました。
医療機関 | 抱えていた主な課題 | 導入した解決手法・ツール | 得られた改善効果 |
A病院 | 病棟薬剤師の業務過多、調剤への時間圧迫 | 業務集約化、タスク・シフト(担当の再配置) | 全病棟で1日約1時間の業務時間を創出、服薬指導の充実 |
群馬大学医学部附属病院 | 病棟から薬局への進捗確認の電話が頻発 | 病棟向け調剤工程管理システムの導入(ウェブ可視化) | 薬剤部への電話問い合わせを大幅削減、業務の中断を防止 |
これらの事例からもわかるように、現状の課題を明確にし、適切な「ルールの見直し」と「ITツールの活用」を掛け合わせることが、連携改善の成功の鍵となります。
※参考:Dr.JOYの連携機能を活用し、情報共有のデータ化による疑義照会の改善を実現した事例動画はこちら⇩
4. 病棟・調剤間のコミュニケーション円滑化なら「Dr.JOY」
「Dr.JOY」とは、強固なセキュリティや直感的な操作性を備え、医療現場の効率的な情報共有を可能にする医療特化型グループウェアです。グループメッセージや情報共有などのグループシェア機能を活用することで、医療従事者間のコミュニケーションを安全かつ円滑に行うことができます。

※サービス詳細:https://drjoy.jp/feature/group
電子カルテだけでは補いきれない細やかな連絡や、部門間の非同期コミュニケーションを強力にサポートします。
Dr.JOYが選ばれる3つの理由
強固なセキュリティ環境
厚生労働省が定める医療情報システムの安全管理ガイドラインに完全準拠しており、患者情報を含むやり取りも安全に行えます。
直感的な操作とチャット機能
SNSのような使いやすいインターフェースを採用しているため、ITツールに不慣れなスタッフでも直感的に操作が可能です。
疑義照会と情報共有の効率化
既読・未読が明確にわかるチャット機能により、医師・看護師・薬剤師間の疑義照会をテキストベースで迅速に行い、「言った・言わない」のトラブルを防止します。
※参考:情報共有ツールを活用し、院内外のコミュニケーションの一元管理を実現した大阪府済生会中津病院様の事例動画はこちら⇩

5. まとめ
病棟業務と調剤業務の効果的な連携は、情報共有フローの標準化と医療DXツールの活用によって実現します。コミュニケーションのロスを減らし、業務フローを見直すことで、薬剤師と看護師は本来の専門業務に集中できるようになります。
病棟と調剤業務のスタッフが互いの役割を深く理解し、Dr.JOYなどのセキュアなツールを用いて情報を正確かつタイムリーに共有することが、患者ケアの質を高める最短のステップです。
6. よくある質問(FAQ)
Q1: 疑義照会(処方内容の確認)をもっと効率化するにはどうすればよいでしょうか?
A1: 医療機関に特化したチャットツールやシステムを導入するのがとても有効です。電話での確認は、どうしても医師・薬剤師双方の時間を取ってしまいますよね。
そのため、お互いのタイミングで確認できるテキストベースのやり取りが推奨されています。
Q2: 医療機関の業務で、無料の一般的なチャットアプリを使っても問題ないですか?
A2: 実は、一般的な無料アプリを業務で使用すること(いわゆるシャドーIT)は、情報漏洩のリスクが高いためお勧めできません。
医療情報を扱うため、厚労省の「医療情報システムの安全管理に関するガイドライン」に沿ったセキュリティ対策が求められます。通信の暗号化やアクセス権限の管理機能がしっかり備わった、医療専用ツールを選んでいただくのが安心です。
Q3: 病棟薬剤師を配置することには、どんなメリットがあるのでしょうか?
A3: 大きなメリットとして、よりスピーディーな処方提案ができたり、投薬ミスを防いだりと、患者さんの安全性が高まることが挙げられます。
また、看護師さんの医薬品管理にかかる負担を大きく減らせる点も重要なポイントです。適切な人員配置と便利な連携ツールを組み合わせることで、チーム医療全体の質をさらに向上させることができます。

7. 参考資料
医療情報システムの安全管理に関するガイドライン 第7.0版(令和8年6月)
https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/0000516275_00006.html
医師の働き方改革を進めるためのタスク・シフト/シェアの推進に関する検討会
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_07275.html

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長友
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